人生に乾杯!

休みの間、一人で映画を観て来ました。

エミルとへディは81歳と70歳の夫婦。
若い頃、運命的に出会って結婚した二人だったが、
今ではアパートに押しかけてくる借金取りに怯えながら、
お互いの持病であるギックリ腰と糖尿病に苦しむ日々。
年金だけでは、暮らしていけない、高齢者には辛い時代なのだ。
そしてついに、差し押さえが執行され、
へディのダイヤのイヤリングを借金のカタにとられてしまう。
あまりの仕打ちに、怒りを覚えるエミル。
なぜならそのイヤリングは、二人の出会いとなった大事なものだったのだ。
そこでエミルは実力行使に出る。
愛車チャイカに乗って、戦中のトカレフを手に、なんと郵便局へ強盗に。
しかも、紳士的に……。
さらに強盗を繰り返すエミルに、初めは警察の捜査に協力していたへディも、
エミルとともに逃走することに。
果たして、二人の運命は?

銀座のシネスイッチでやってる単館系映画。
そのわりに、Yahoo!映画での評価がめちゃめちゃよくて、気になっていた。
しかも、生活に行き詰った老人の強盗の話なのに、
ハートウォーミングってどういうこと?というのもあったし。

で、実際観てみたら、確かにハートウォーミングだった。
ただし、心がぽかぽかしてくる、というのとはちょっと違って、
老夫婦の生き方が、切なくて、でも羨ましくて、
みたいな不思議な感覚なのである。
これは、もう実際観てもらわないとわからないと思うのだが。

ただし、やってることは強盗なわけで、この行為自体は容認できるものではない。
生活が苦しいから、社会が冷たいからと言って強盗していい理屈はない。

ストーリーの中で、この老夫婦に触発され、
老人たちが立ち上がり、デモをしたり、強盗をしたりというくだりがあるのだが、
確かに社会の変革が起きるときって、歴史的にも暴動だったりするから、
わからないでもないんだけどね。
特に、今の政治なんか、崩壊しないと変わらないと思う気持ちもあるし。

でも、悪いことは悪いこと。
そこらへんが曖昧になってて、ちょっとどうかなとは思った。
それを曖昧にしてるからこそ、ハートウォーミングなんだけど。

全体としては、くすっと笑えるところもたくさんあって、
それでいて、何か考えさせられる、いい映画だなと思った。

ちなみに、内容とは関係ないが、
劇場でコーヒーカラーの歌う「人生に乾杯を!」が流れてて、
多分タイトルとひっかけただけだと思うんだけど、じーんとした。
この曲、テレビなんかでも取り上げられて、聞いたことある人も多いと思うが、
改めて泣ける曲だなぁと思った。




Posted by 宇宙戦艦ヤマト at 19:11